少子高齢化が企業および行政の人事政策に影響を及ぼすことは周知のことだが、これが実際に何を意味し、どのように対応すべきかという点は、様々な調査結果が発表されているにも係わらず、未だ不明である。この関連では家族政策のみならず、人事政策も重要である。たとえば、ハンブルク世界経済研究所(HWWI)の最近の調査『少子高齢化と労働力供給――ハンブルク在の企業の展望および行動選択肢』には、次のようにある。「少子高齢化および高齢従業員が労働生産性に及ぼす影響は業界および業務内容次第で異なるため、総括的言明は殆ど不可能である。しかしながら、労働生産性の将来的発展は業界毎のみならず、少子高齢社会に対応させて改善する労働プロセスの再編成およびチーム編成にも左右されるであろう。そのために、労働学研究をさらに助成し、産学協力を促進する必要性がある。事業者および企業の従業員の高齢化に伴い、それら従業員のヴォケーショナルトレーニング(職業研修)も益々重要になる。」また、ドイツ・エンジニア協会(VDI)およびドイツ経済研究所(IW)が行なったエンジニア不足に関する調査結果には、次のようにある。「高齢エンジニアのヴォケーショナルトレーニングに力を注ぐ企業でエンジニアが退職し、年金生活に入る平均年齢は、そのような研修を実施しない企業のエンジニアの平均退職年齢と比較すると2年4ヶ月上である。」本シンポジウムでは、ここに挙げたテーマをはじめ様々な問題を取り上げ、日独の対処策を比較する。